スマホのせいで認知症になるってマジ!?

スマホ見る浦島太郎

こんにちは。今回は、誰もが一度は耳にしたことがあるかもしれない、ちょっとドキッとするテーマについて掘り下げてみたいと思います。

「スマホの使いすぎで認知症になる」
―これ、本当なのでしょうか?

スマホは現代生活に欠かせないツールですが、その便利さの裏に隠れたリスクについては、意外と知られていないかもしれません。

この記事では、スマホと脳の関係性について、最新の研究や専門家の意見をもとに徹底的に探っていきます。

スマホの使用時間、どのくらい?

2025年時点での日本人のスマートフォン平均利用時間は、1日あたり約165分(約2時間45分)と報告されています(※1)。

特に10~20代の若年層では1日あたり7時間前後が平均で、私用利用だけでも5時間近いという調査もあります(※2)。

さらに、民間の調査会社によると、スマホで行う主な活動は「SNSの閲覧」「動画視聴」「ゲーム」「ニュースチェック」などで、これらは情報量が多く、脳を常に刺激するコンテンツばかりです。

スマホの使いすぎがもたらす脳への影響

ここで本題に入っていきましょう。

スマホが認知症を引き起こす、あるいはリスクを高める可能性はあるのでしょうか?

■ 記憶力の低下

「ググればいい」と思うことで、自分で記憶しようとする意欲が低下する傾向がある、という研究があります。
これを「Google効果」と呼ぶ心理学者もいます。
スマホが“外部記憶装置”となることで、脳の「思い出す力」が衰える恐れがあるのです(※3)。

■ 集中力の低下

SNSやメッセージ通知などに常に気を取られることで、集中力が細切れになります。
さらに、通知を切っていてもスマホが近くにあるだけで学習能力が低下する恐れがあります(※4)。

■ 睡眠の質の低下

寝る前のスマホ操作が「ブルーライト」によりメラトニンの分泌を抑制し、入眠障害や熟眠感の欠如を招きます(※5)。
睡眠不足は記憶の定着を妨げ、長期的には認知症のリスクファクターになります。

■ 身体活動量の減少

スマホを長時間使用することで、外出や運動の機会が減少します。
これは「座りっぱなしの生活(セデンタリーライフ)」を助長し、脳への血流不足を引き起こします。
身体を動かすことは脳を活性化するうえで非常に重要です(※5)。

認知症との因果関係は?

ここで注意が必要なのは、「スマホ=認知症の原因」と断定できる根拠は今のところ存在しないという点です。

しかし、スマホが引き起こす「睡眠障害」「記憶力低下」「集中力の分断」「身体活動量の減少」は、いずれも認知症の間接的なリスク因子として知られています。

つまり、「スマホのせいで認知症になる」というよりは、スマホの“使い方次第”で脳への影響が良くも悪くも変わると考えるのが妥当です。

スマホとうまく付き合うための5つのヒント

① 使用時間を“見える化”する

iPhoneの「スクリーンタイム」やAndroidの「デジタルウェルビーイング」機能を使って、1日の使用時間をチェックしてみましょう。

② ブルーライト対策をする

夜は「ナイトモード」に設定するか、ブルーライトカットの眼鏡を使用するのもおすすめです。

③ 寝室からスマホを遠ざける

寝る前1時間はスマホを使わないルールを設けると、入眠がスムーズになります。

④ 意識的に“アナログ”時間を作る

読書、手書きの日記、散歩、瞑想など、スマホ以外で脳を使う時間を取り入れましょう。

⑤ 脳トレや趣味を活用

パズルや将棋、語学学習など、脳を積極的に使う活動も効果的です。

結論:「スマホが悪い」のではなく、「使い方が問われている」

最後にもう一度確認しておきたいのは、スマホ自体が認知症の原因というわけではないという点です。むしろ、正しく使えば脳トレアプリや学習アプリなど、認知機能の維持に役立つツールともなり得ます。

つまり問題は、「スマホを使うかどうか」ではなく、「どう使うか」。

情報との向き合い方を見直し、デジタルとアナログのバランスを保つことで、私たちはスマホと賢く付き合っていくことができるのです。

参考リンク・出典

※1:日本人は「1日7時間以上」メディア漬け? スマホ接触時間が過去最高を更新【博報堂調べ】 | Web担当者Forum
※2:インターネット利用時間、10代・20代は1日平均7.3~7.7時間(2025年2月21日)|モバイル社会研究所
※3:Google Effects on Memory: Cognitive Consequences of Having Information at Our Fingertips
※4:「置いてあるだけで学習能力が低下」精神科医が語るスマホの”本当の怖さ” デジタル情報が頭に残らないワケ | PRESIDENT Online
※5:体内時計に影響する「ブルーライト」|健康・医療トピックス|オムロン ヘルスケア
※6:世界保健機関(WHO)「身体活動と健康」

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