はじめに
普段はWebデザインや技術系の情報を発信している私ですが、今日は全然関係ない話をします。
というのも、最近ちょっと驚くことがあったからです。
個人的に毎年なんとなく思っていたことがありまして、それが――
「蜂、年々デカくなってない?しかも追いかけられる機会が増えた気がする…」
ということ。
気のせいかなと思っていましたが、調べてみたらある程度理由があって怖かった…!
怪談よりガチで震える夏の怖い話になっちまったよ。
蜂が巨大化した?と感じるカラクリ
もちろん蜂そのものが年々巨大化しているわけではありません。
正確には、大型の蜂(スズメバチ・オオスズメバチ)を見る機会が増え、小型の蜂(ミツバチ)を見る機会が減ったというのが真実です。
ミツバチを見る機会が減った理由:
近年、地球温暖化、農薬の使用、病気、環境の変化などが複合的に影響し、世界的にミツバチを含む小型の蜂の個体数が減少傾向にあると複数の研究で報告されています。
ミツバチが最も活発に活動する温度は外気温で20~25℃程度で、猛暑では日陰に避難するなど暑さをしのぐ行動をとるそうです。
大型の蜂を見る機会が増えた理由:
スズメバチやオオスズメバチは暖かい気候に適応しており、暖冬や夏の高温条件により、生息域が拡大したり、活動期間が長くなったりする傾向が指摘されています。
また、スズメバチやオオスズメバチは日中の気温が18℃以上になると活動を開始し、25℃〜30℃の間で最も活発に動きます。
つまり、温暖化の影響もあって、大型の蜂が暖かい季節に長期間飛び回ることが増えた結果、私が「年々蜂がデカくなっている」と感じる錯覚が起こっていたわけですね。
あと正直にいうと虫大嫌いだから、いちいち蜂の種類確認してなかったからでもある…。
アインシュタインが「ミツバチがいなくなると人類は4年で滅びる」と言った話は有名ですが、実はアインシュタインがこのような発言をした記録は一切見つかっていないそうです。
ただ、ミツバチは農作物の受粉に不可欠であり、その減少が食糧生産に深刻な影響を及ぼすことは事実なんだとか。
そして現在ミツバチが世界的に減少していることも事実…
え?怖。
追いかけられる機会が増えた気がする理由
私が感じていた「追いかけられる機会が増えた気がする」というのも、実は気のせいではありません。
スズメバチやオオスズメバチは、蜂の中でも特に凶暴で攻撃性が高い種類だからです。
日本では毎年20人前後の方が蜂の被害で亡くなっています。
ミツバチやアシナガバチももちろん危険ですが、スズメバチは巣や仲間を守るためなら執拗に追跡してくるため、遭遇しただけで命の危険があります。
ここからは、スズメバチの対策について詳しく書いていきます。

スズメバチに特に気をつける時期
特に注意が必要なのは 7月〜10月。
7月〜10月はスズメバチの巣が大きくなり、蜂の数と攻撃性がピークを迎える危険な時期です。
夏に登山やキャンプをする人はもちろん、お盆に田舎へ帰省する人も要注意です。
また、11月に遭遇するケースもあるため秋も油断できません。

何に気をつければいい?
スズメバチの巣がありそうな場所には極力近づかないことが第一。
でも、どうしても山や森などに入る場合などは、次の点に注意してください。
服装
- 黒い服は避ける(スズメバチは黒に反応しやすい)
- 毛皮やフワフワした素材もNG(天敵のクマと間違われやすい)
- 髪・カメラ・スマホ・バッグ・靴など黒い小物も注意
※蜂の巣ができやすい場所で草刈りなど長時間の作業が必要な場合は、防蜂ネットや防護服など本格的な装備が必要です。
匂い
- シャンプーや整髪料、香水、柔軟剤の香り
- 甘い飲み物の匂い
スズメバチは餌探しや巣の防衛のために嗅覚が優れており、これが攻撃の引き金になることがあります。
自宅の蜂の巣の予防
- 忌避スプレーを定期的に散布
巣ができやすい軒下や通気口などに定期的にまくことで、営巣を事前に防ぐ。 - 家周りの隙間をふさぐ
屋根裏や外壁の裂け目、換気口など閉鎖空間への侵入を防ぎ、巣作りの場所をなくす。 - 巣作りの材料(枯れ木・古い木材など)を片付ける
スズメバチは木の繊維をかみ砕いて巣を作るため、家の周りの木材を片付けると巣作りの資材が減り、営巣しにくくなる。

刺すだけじゃない!毒液噴出
スズメバチは刺すだけでなく、空中に毒液を噴出することもあります。
これは「警報フェロモン」と呼ばれるもので、仲間への合図として働き、巣の周囲にいる他のスズメバチを呼び寄せ、集団攻撃を引き起こすきっかけになります。
この毒液自体も危険です。皮膚に付着した場合は、できるだけ早く流水で洗い流し、かゆみや腫れ、呼吸の異常など症状が出たらすぐに医療機関を受診しましょう。
スズメバチに刺されたらどうする?
刺された直後
- 冷静に静かに行動することが最重要
- 慌てて走ったり、手で振り払うのは逆効果(攻撃が激化し追跡リスクが増える)
- 体勢を低くして静かにその場から離れる
- 巣が近くにある可能性が高いため、最低でも10m、できれば数十メートル以上離れる
刺された後の応急処置
- スズメバチはミツバチと違って毒針が皮膚に残りにくいが、もし残っていた場合はクレジットカードなどの硬いカードで優しくこすり取る
※⚠️ピンセットで抜くのは危険なので絶対ダメ❌(針を押しつぶし、毒が広がる可能性があるため) - 患部を流水でよく洗い、毒液や汚れを洗い流す(毒素拡散防止と炎症抑制のため)
※⚠️口で毒を吸い出すのは危険なので絶対ダメ❌(毒が体内に回るおそれあり) - 可能であれば患部を冷却して腫れや痛みを軽減
すぐに救急車を呼ぶべきケース
- アナフィラキシーの兆候(息苦しさ、顔・唇の腫れ、じんましん、めまいなど)
- 過去に蜂刺されでアレルギーやショック症状を起こしたことがある人が刺された場合
救急車を呼ぶ必要がない場合でも…
- 刺された部分に痛みや腫れがあっても、全身症状がなく呼吸・意識が正常なら応急処置を行いできるだけ早く医療機関(皮膚科やアレルギー科)を受診
- 症状が軽くても後から悪化する可能性があるため、受診は推奨
おわりに
ここまで偉そうにスズメバチ対策を書いてきましたが、もし私が刺されたら冷静に行動できる自信はありません。
応急処置なんて全部忘れて、絶叫して終わりそう。
みなさん、本当に気をつけて。
今年の夏は無理せず、安全に過ごしましょう。
出典・参考:
蜂に注意 | 労働安全衛生対策 | 林業・木材製造業労働災害防止協会
蜂刺され災害を防ごう:林野庁
ハチで年間20人前後が死亡…|FNNプライムオンライン
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